永年勤続表彰とはどんな制度?メリットや相場のほかお祝いの記念品の例についても紹介
永年勤続表彰とは、従業員の長年の勤労を表彰する制度です。
表彰の際は記念品を添えることが一般的ですが、「何を贈ればいいのかわからない」「贈り物の相場はいくら?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、永年勤続表彰とはどのような制度か、導入のメリットや記念品の相場も含めて解説します。
記念品の例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 永年勤続表彰とは
- 永年勤続表彰のメリット
- 永年勤続表彰の年数別の相場
- 永年勤続表彰の記念品にはどんなものがある?
- 永年勤続表彰の記念品ののしと水引について
- 永年勤続表彰が課税対象になる条件とは
- 永年勤続表彰の導入方法とは?
- 表彰する際の例文
- 永年勤続表彰の記念品にカタログギフトを贈るなら「オフィスギフト」
- まとめ
永年勤続表彰とは
まずは、永年勤続表彰の概要を確認しましょう。
永年勤続表彰は代表的な社内表彰制度
永年勤続表彰とは、長期にわたって勤めてくれた従業員に対し、慰労や感謝の意味を込めて表彰する社内表彰制度を指します。
入社後20年、30年など、一定の勤続年数で区切って行い、感謝や労いの言葉とともに記念品を贈呈することが一般的です。
最近では、激励やインセンティブの意味合いが強くなり、勤続年数が長いほど贈呈品も高額な傾向にあります。
永年勤続表彰を実施している企業はどのくらいある?
厚生労働省の研究班が2020年に発表したデータによると、永年勤続表彰を実施している企業は49.5%です。
株式会社産労総合研究所が行なった2006年の調査では、永年勤続表彰を実施した企業は79.2%であるため、ここ十数年で実施率が3割ほど下がっていることがわかります。
そもそも永年勤続表彰は、定年まで同じ企業で働く終身雇用制度を前提とした制度です。
働き方の多様化が進み、転職のハードルが下がった現代には合わなくなってきていることが、実施率低下の理由といえるでしょう。
また、法定福利厚生の適用拡大により、福利厚生のコストが増加し、法定外福利厚生の見直し・廃止を行う企業が増えたことも要因の一つです。
しかし、この流れを利用し、法定外福利厚生を充実させれば、企業のイメージアップにつながります。
転職市場においても他社との差別化を促せることで、離職率の低下や優秀な人材の確保が期待できるでしょう。
なかでも永年勤続表彰は、企業規模に関係なく実施できるため、中小企業でも導入しやすい制度といえます。
<参照>
独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」
産労総合研究所「永年勤続表彰制度に関する調査」
永年勤続表彰のメリット
永年勤続表彰を導入するメリットは、以下の3つです。
評価制度として公平性が確保されている
永年勤続表彰を導入すれば、評価の公平性を確保できます。
一般的な評価制度では、成果や能力が評価の基準となるため、人事部や総務部など、成績の数値化がしにくい部署の従業員を適切に評価できない可能性があります。
しかし、永年勤続表彰なら、一定の勤続年数に応じて表彰するため、すべての従業員が表彰の対象です。
部署や役職に関係なく表彰することで、従業員が不満を抱きにくく、納得感のある評価が行えるでしょう。
従業員の離職防止につながる
永年勤続表彰は、従業員の離職防止にも効果的です。
今までの勤労に対し感謝を伝えることで、労使間の信頼関係が深まり、より長く働いてくれる可能性が高まるでしょう。
また、若手の従業員にも表彰のチャンスがあるため、早期離職の抑制、定着率向上の効果も見込めます。
従業員のモチベーションアップにつながる
永年勤続表彰を導入すれば、従業員のモチベーションアップも期待できます。
長年の働きと功労を社内で表彰すれば、従業員の貢献意欲が高まり、いっそう高いパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
このように他者からの期待や注目に対し、成果を出そうと努力する行動の変容を「ホーソン効果」といいます。
表彰する際は、ホーソン効果を意識し、表彰式を行なったり社内報で知らせたりして全社的に祝うようにしましょう。
永年勤続表彰の年数別の相場
永年勤続表彰の記念品の相場は、以下のように勤続年数に応じて変動します。
勤続年数 | 記念品の相場 |
---|---|
5年 | 約16,000円 |
10年 | 約36,000円 |
15年 | 約37,000円 |
20年 | 約75,000円 |
25年 | 約71,000円 |
30年 | 約132,000円 |
35年 | 約85,000円 |
40年 | 約111,000円 |
参考:産労総合研究所「永年勤続表彰制度に関する調査」
賞品、賞金のいずれにおいても、勤続年数が長いほど記念品の金額が高いことがわかります。
なお、上記の相場は2006年の産労総合研究所の調査データであるため、あくまでも参考の1つとしましょう。
永年勤続表彰の記念品にはどんなものがある?
リフレッシュ休暇などの休暇
永年勤続表彰では、記念品を物品ではなく、リフレッシュ休暇などの休暇で与えるケースもあります。
リフレッシュ休暇とは、従業員の疲労回復や気分転換を目的として付与される法定外休暇です。
勤続年数が長いほど休暇日数も多くなる場合が多く、従業員のワーク・ライフ・バランスを実現できる制度として、一定の人気があります。
表彰状やトロフィー
表彰状やトロフィーは、永年勤続表彰の記念品の定番です。
トロフィーは形として残るため、デスクや自宅に飾りやすく、目に入るたび表彰の喜びを思い出してもらえるでしょう。
表彰者の氏名や感謝のメッセージなどを彫刻すると、喜ばれやすい傾向にあります。
金一封
永年勤続表彰の記念品に多いのが、賞与やインセンティブとして金一封を贈るケースです。
金額は企業によって異なりますが、勤続年数が長いほど増額されることが一般的です。
最近では、金銭の代わりに、福利厚生代行サービスが提供するカフェテリアプランのポイントを付与する企業も増えています。
金一封の相場は、以下の通りです。
勤続年数 | 金一封の相場 |
---|---|
5年 | 約18,000円 |
10年 | 約36,000円 |
15年 | 約49,000円 |
20年 | 約74,000円 |
25年 | 約91,000円 |
30年 | 約133,000円 |
35年 | 約119,000円 |
40年 | 約14,000円 |
参考:産労総合研究所「永年勤続表彰制度に関する調査」
商品券やカタログギフト
年代・性別を問わず贈れる商品券やカタログギフトも、永年勤続表彰の記念品として選ばれやすい傾向にあります。
特に商品券は、実用的で気軽に使いやすいことから従業員に人気があります。
1000~10,000円と金額が細かく設定されているため、勤続年数に合わせて金額を調整しやすい点がメリットです。
カタログギフトなら、数多くの品から好みのものを選んでもらえるため、記念品のミスマッチが起きにくく、満足度の高い贈り物ができます。
また、金額を相手に伏せて贈ることができるのもメリットと言えます。
幅広い価格帯が用意されているため、勤続年数に応じて商品を検討するとよいでしょう。
永年勤続表彰の記念品ののしと水引について
永年勤続表彰の記念品には、長年働いてくれた従業員への感謝と労いの気持ちを込め、のしを掛けることがマナーです。
水引は、一般的なお祝いと同じく紅白5本蝶結びのものを選び、表書きには「御祝」または「勤続◯周年」「祝勤続◯年」と書きましょう。
のしや水引にも敬意を払った対応をすることで、より感謝の気持ちが伝わるギフトになります。
永年勤続表彰が課税対象になる条件とは
永年勤続表彰で現金や商品券などの換金性が高い記念品を贈る場合は、給与支給とみなされ、全額が課税の対象になります。
また、従業員が自由に記念品を選択し、支給する場合も、現金や商品券で購入することと同様の効果がある点から、実際の価額に対し課税されます。
したがって、複数の品から自由に選べるカタログギフトも課税対象となる可能性があるでしょう。
永年勤続表彰の記念品が非課税となるのは、記念品を現物で贈った場合や、旅行券・観劇チケットなどの慰労を目的とした支給です。
しかし、非課税と認められるものでも、従業員の勤続年数から見てあまりに高額な場合や、前回の表彰から5年以内の支給は、課税対象になる場合があります。
自身での判断が難しい場合は、税理士に確認するとよいでしょう。
労働保険の取扱いはどうなる?
永年勤続表彰で支給した記念品の価額については、労働保険料の対象になりません。
年功慰労金や勤続報奨金などの金銭の支給は、賃金として扱わないと規定されているためです。
よって、同様の性質をもつ永年勤続表彰も労働保険料の対象外といえます。
永年勤続表彰の導入方法とは?
ここからは、永年勤続表彰の導入方法を解説します。
対象となる従業員について決める
まず、永年勤続表彰の対象となる従業員の範囲を決めます。
正社員のみか、非正規雇用者も含むのか、導入の目的と雇用形態を照らし合わせて検討しましょう。
勤続年数を基準とする永年勤続表彰は、雇用形態に関係なく表彰できることがメリットです。
このメリットを利用して、すべての従業員を対象にすれば、より高い効果が見込めるでしょう。
表彰する年数や記念品の内容について決める
従業員のニーズや導入の目的を踏まえて、表彰する年数や記念品の内容を検討します。
事前にアンケートを取り、従業員の希望を確認しておくと、導入後のミスマッチが起きにくくなります。
従業員の希望が大きく分かれる場合は、複数の選択肢を用意し、好みのものを選べるようにすることも有効です。
費用対効果を考慮し、予算内で実現できるかどうかも確認しましょう。
表彰方法や運営方法について決める
永年勤続表彰の表彰方法や運営方法を決めます。
表彰式を行う場合は、コストや担当者の負担も考慮して、実施場所、実施時期を検討することが重要です。
あわせて、永年勤続表彰を運営管理する部署や該当従業員への連絡方法も決めておくと、導入後の運営がスムーズに進められます。
表彰する際の例文
記念品とあわせて贈る表彰状には、従業員への感謝や労いの気持ちを込めた文章をしたためましょう。
ここでは、永年勤続表彰に使える表彰状の例文を2つ紹介します。
永年勤続表彰の記念品にカタログギフトを贈るなら「オフィスギフト」
永年勤続表彰の記念品にカタログギフトを贈るなら、ぜひオフィスギフトのWebカタログギフトをご利用ください。
オフィスギフトのWebカタログギフトは、幅広い価格帯で永年勤続表彰の記念品としてもご好評いただいています。
お菓子やグルメ、日用品、家電、ビジネスグッズなど約7,000点の豊富な商品を掲載しているため、好みの1点を見つけてもらえるでしょう。
なかでもよく選ばれている10,000~120,000円プランの商品を一部ご紹介します。
◆10,000円プランの商品一例
◆30,000円プランの商品一例
◆50,000円プランの商品一例
◆100,000円プランの商品一例
◆120,000円プランの商品一例
※掲載商品は変更される場合があります。
また、オフィスギフトでは、のしやメッセージカード、ラッピングサービスが無料でご利用いただけます。
送料も全国無料です。
従業員の永年勤続表彰には、選べる楽しさもあるオフィスギフトのWebカタログギフトで勤労の感謝を伝えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
従業員の長年の働きを表彰する永年勤続表彰には、勤続年数に応じた価格の記念品を贈りましょう。
その際は、のしや水引などのビジネスマナーにも注意してください。
表彰とともに記念品を贈れば、感謝や労いの気持ちが伝わる素敵な贈り物ができるでしょう。
<この記事の監修者> <お問い合わせ先> |
⼈⽣において何度も贈る機会のあるギフト。
素晴らしい商品がたくさんあり、探せば探すほど悩んでしまいますよね。
物で溢れる現代だからこそ、スマートに。
“⼈にも環境にも優しい”そんなギフトを選んでみませんか?
中⾝が同じなら豪華じゃなくてもいい。贈る⼈の気持ちを⼤切にしたい。
私たちは、⽬に⾒えてわかる価値だけでなく、未来の⼦どもや地球にとって価値のある商品をお届けします。